戦評
前回のコラソン戦では、課題である“プレスディフェンスに対してのオフェンス”も、しっかりと修正され、さらに“得意の速攻”でも得点を重ねたフェニックス。シーズン前半からエンジン全開で勝利を収め、唯一全勝でリーグ首位をキープしている。今回の対戦は現在2位の大崎電気との首位攻防戦。実業団選手権では、お互い“一歩も譲らない展開”が続き、引き分けとなったが、今回は“完全勝利”を目指す。両チームともに速攻を中心とした“スピーディーな展開”を得意とするだけに、点の取り合いが予想されるが、トレーニングで積み上げてきた“鉄壁ディフェンス”で失点を最小限に抑え、勝利をつかみ取りたい。
立ち上がり、武田の積極的なカットインから7メートルスローを獲得し、これを白が冷静に決めて先制。ディフェンスではゴールキーパー高木を中心としたポイントを絞った“鉄壁ディフェンス”で失点を抑えるが、“得意の速攻”を相手に研究されており、なかなか得点できない。またセットオフェンスでも、白、末松が徹底的に封じ込まれてしまう。逆に相手のセットオフェンスを守ることができず、18分には4−8とリードを許す。ここでフェニックスは、タイムアウトを要求し、流れを取り戻しにかかる。これが“ピタリと的中”し、野村のサイド、千々波・岸川の速攻で4連取し、同点に追いつく。しかし大崎も意地を見せ、9−10の1点ビハインドで前半を折り返す。
後半に入り勝利に燃えるフェニックスは、武田のロングが連続でゴールに突き刺さり逆転に成功する。10分までは“互角の戦い”が展開されたが、相手の退場を機に白、武田、末松が一気に攻め込み、4連取で18−14と一歩抜け出す。相手も負けじと仕掛けてくるが、“チーム一丸”となりディフェンスで踏ん張り、追撃を許さない。試合終盤には、渡久川が連続してポストシュートを決め、勝負を決定づけた。苦しい局面をディフェンスで乗り切り、24−19で首位攻防戦を勝利した。
◆今回の試合のポイント
・苦しい状況でもゴールキーパー高木を中心に“鉄壁ディフェンス”で守り
抜いた。
・勝負所でチームプレーで得点し、勝利をつかみ取った。
・リーグ前半戦を“全勝”で乗り切り、優位に立った。
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