戦評
今年もいよいよ日本リーグが開幕。昨年のリーグでは、プレーオフで優勝を飾り、見事「4連覇」を達成したフェニックス。チーム一丸となり、全員で勝ち取った優勝であった。今年はフェニックスの記録でもある「5連覇」に挑戦する。“黄金時代”と呼ばれた先輩方に続き、まずはこの記録に肩を並べたい。
日本リーグ制覇へ向けて重要になる開幕戦の相手は湧永製薬。全日本実業団選手権では、攻守がガッチリと噛み合い勝利をおさめたが、今回も気を抜くことなくしっかりと戦い、今後の勢いをつけたい。
前半立ち上がり、開幕戦ということもあり、お互いに堅さが目立つ。1分過ぎ、主導権を握りたいフェニックスは、“得意の速攻”から地引が豪快に打ち抜き先制点するが、すぐ反撃を受け同点とされる。緊迫したゲーム展開が続き、両者はなかなかリズムがつかめない。しかし、先に抜け出したのはフェニックス。“絶妙なパスワーク”から最後は山城がサイドから決めると、さらに得意の速攻から千々波が連続で得点し、4−1とリードを奪う。このまま一気に突き離したいところだったが、ミスから得点を許し、なかなか差を広げることができない。17分には同点とされてしまうが、負けられないフェニックスは、末松、千々波の得点で3連取し、相手にリズムを渡さない。その後はお互いに一歩も譲らず16−12の4点差で前半を折り返した。
後半の立ち上がり、武田の速攻、交代出場の野村のサイドシュートで得点を重ねるが、相手のポストを守ることができず差を広げることができない。逆にミスから得点を許してしまい、15分過ぎには3点差まで追い上げられてしまう。しかしここで野村が鋭いカットインを決め、さらに武田がポストシュートを決めて追撃を許さない。20分過ぎには好調野村のカットインで6点差とするが、23分過ぎに地引の退場を機に3連取を許してしまう。しかし、末松が落ち着いてゲームをコントロールし、リードをキープする。残り1分、地引、末松でダメ押しの得点を叩きこみ、32−26の6点差で開幕戦に勝利した。
リーグ5連覇へ向けて好発進をきったフェニックス。さらに10月に行われる新潟国体へ向けても勢いをつけることができた。今年もこのまま「全勝」で突き進みたい。
◆今回の試合のポイント
・安定したディフェンスから速攻の得意なパターンで得点を重ねた。
・重要な一戦に勝利し、5連覇へ向け絶好のスタートをきった。 |
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リズムの良いボール回しから
攻撃をしかける
 サインに応じるフェニックス選手 |