戦評
今回の対戦相手は、ここ数試合好調を維持しているトヨタ車体ではあるが、この試合に勝つか引き分ければ、レギュラーシーズン1位通過が確定するフェニックス。なんとしてもこの試合に勝利を収めたい。また全日本総合の決勝で、終盤に退場した白が、この試合は出場停止。このような状況ではあるが、チーム一丸となり、この重要な一戦に臨んだ。
試合開始直後、意表をつかれたサイドシュートで先制を許すが、抜群のパスワークから最後は地引がサイドシュートを決めて同点とする。その後も、お互いの“維持”と“プライド”が激しくぶつかり合い、スローペースながら“白熱した攻防”が展開されていく。しかし、先に抜け出したのはフェニックス。10分過ぎに渡久川がポストシュートを決めると、末松の7メートルスロー、千々波の速攻と続き3連取でリードを奪う。このまま突き離したいところだったが、ディフェンスで退場者を出してしまい、逆に連取されて逆転を許してしまう。その後は互いに一歩も譲らず点を奪い合い、12−13の1点ビハインドで前半を折り返した。
後半、立ち上がりから速攻で押し込まれる苦しい展開。セットオフェンスで、なかなか得点することができず、6分過ぎには14−19と5点のリードを許してしまう。このままでは終われないフェニックスは、相手のエースにマンマークを付け、オフェンスのペースを乱す作戦に出る。するとこの作戦がピタリと的中し、じりじりと追い上げを開始する。岸川のサイド、山城の速攻などで点を重ね、残り10分で3点差まで追い上げる。ここからは“大活躍の武田”が豪快なロングシュートを次々と叩き込み、一気に詰めよる。残り5分を切ったところで、武田がこの日9点目となるロングシュートを豪快に決め、同点に追いついた。さらに岸川のポストシュートで逆転に成功するが、残り1分を切ったところで7メートルスローを決められ、27−27の引分けで試合終了となった。
◆今回の試合のポイント
・ディフェンスは、作戦通りに相手のポイントを抑えることができた。
・相手の厚いディフェンスに対し、セットオフェンスでの得点が少なかった。
・終盤に“得意の速攻”で猛追し、引分けに持ち込むことができた。
|
|

白熱した攻防が展開された

チーム一丸!意識を高める
|